イクジイによる「孫育て」、自治体の支援拡大 世代間交流で地域活性化 (1/4ページ)

2015.11.8 17:05

「孫育て講座」では離乳食の与え方や生活習慣など子育てに関する世代間ギャップを埋める=千葉市稲毛区

「孫育て講座」では離乳食の与え方や生活習慣など子育てに関する世代間ギャップを埋める=千葉市稲毛区【拡大】

  • 3世代が参加する「孫育て講座」。地域の交流にもつながる=堺市堺区

 「イクジイ」という言葉が使われはじめ、祖父母による「孫育て」への関心が高まる中、シニア向けの孫育て講座や自治体による支援が広がりつつある。安心して子育てができる環境づくりや世代間の交流を促進し、地域の活性化につなげようという狙いもあるようだ。(平沢裕子)

 変わる環境

 「一人っ子同士の結婚で生まれた子供には、いとこやおじさん、おばさん、めいっ子、おいっ子がいない。ご近所のつながりも昔に比べると希薄です。そんな中で、子供たちが育っているんだということを、まず理解してください」

 11月2日、千葉市で開催された孫育て講座。講師を務めるNPO法人「孫育て・ニッポン」の棒田明子理事長が最近の子育て事情を説明すると、受講者十数人が大きくうなずいた。

 同講座は、千葉市社会福祉協議会稲毛区事務所が企画した「シニアのゆるやか地域デビュー体験講座」の一コマ。シニア世代に地域の子育てアドバイザーとしての役割を担ってもらおうと今年から始めたものだ。同事務所の勝山圭子主任主事は「今のシニア世代はすごく元気。自分の孫だけでなく、地域の子育てに積極的にかかわってもらえれば」と期待を込める。

「お嫁さんは出産後も仕事を続けるので、私ができることは手伝いたい」

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