「ちょっと変」と言われた日傘ファンの日本人女性はどう考えているのか。
一般の日本人女性の声を聞くために、道頓堀から少し離れた南海難波駅前で質問した。
「梅雨の時期でも、日傘は持ち歩いている」という兵庫県伊丹市の会社員、與那覇瞳さん(22)は「自宅から最寄りの駅や駅から会社に向かう際にさす」と話した。いつからさすようになったか問うと、「中学3年生のときから」と教えてくれた。中学3年といえば、女子でも部活などで日焼けする年頃だ。日傘はそんな世代まで使うようになっている。
大阪市平野区の女子大学生(21)は「肌が黒くなのが嫌なので日傘は使う。日焼け止めクリームも欠かさず塗っている」と話した。日傘は大学生になってさすようになったという。
今でこそ日本では、若い女性が日傘をさすのは普通だが、今から30年ほど前のバブル経済時代やそれ以前は、若い女性たちは今ほど、日傘をささなかった。その時代を知る世代の女性にも聞いてみた。
「若い頃、日傘はおばさんがさしていて、持とうという気はなかった」という堺市南区の会社員の女性(47)。「20代前半のころ、日焼けするのが格好よかった。化粧品のCMでも、真っ黒になった女性が登場しました。焼けたほうがステータスがあった時代で、健康的でいいというイメージだった」