「焼ける方が健康的」との答えも
若い世代だけではなく、もっと上の世代でも同様だった。
米シアトルからビジネスのために来日した女性(45)も「さしたことがない。傘は雨のときだけ」。米シカゴの会社員の女性(50)は同じく使用経験がなく、「日焼け止めは塗るけど、焼けるほうが健康的」といい、そばにいた日本人通訳と腕を見せ合うと、通訳のほうが白かった。
イタリアからハネムーンで来日し、夫と道頓堀を散策していたジャーナリストのモニカ・タリコーネさん(27)は「イタリアでは使わない。みなバケーション(休暇)に行くので、白い肌は健康的ではない」。日傘効果のせいか「日本人のほうがイタリア人より肌が白い」と印象を話した。
日差しが強い熱い国ではどうなのだろうか。タイ・チェンマイから来たホテルオーナーの女性(33)も日傘経験がなかった。「使うのは雨傘だけ。白い肌になりたいのはタイでも同じだけど、日本の日傘習慣はちょっと変」と感想を述べた。
バブル時代は「健康的」だが、シミできて後悔
空調メーカーのダイキン工業は一昨年、東京在住の外国人100人を対象に「東京の夏の暑さ」をテーマにしたアンケートを実施した。その中で、「東京の夏の暑さ対策で、感心した・驚いた対策があるか」と聞いたところ、1位は「日傘をさす」(46%)だった。このアンケートは複数回答だったが、半数近い外国人が「日傘」の珍しさに注目したことになる。