中国の上海市郊外で「上海ディズニーリゾート」が16日に正式オープンするまで、9日で1週間と迫った。しかし5月からの「ディズニーランド」エリアでの試験営業でアトラクションの故障が相次いだほか、入場者の割り込みトラブルなどが頻発しており、アジアで日本と香港に次ぎ3カ所目、中国本土で初めての「夢と魔法の国」は波乱含みだ。(上海 河崎真澄)
地元紙記者によると、5月7日からの試験営業で9日までに130万人以上が来場した。1日平均は約4万人。一方、正式開園後は年1500万人の入場が見込まれ、ピーク時は1日10万人前後が押し寄せる。
だが、5月に入場した関係者によると、人気アトラクションには長い列ができて2時間待ち、3時間待ちが常態化。並んだ末、「機械故障で今日はもう乗れない」と係員に一方的に言われ、入場者が詰め寄る騒ぎが何度も起きたという。
入場者の列でも、係員のチェックの目を盗んで小さな子供をドンドン先に行かせ、親が子供を追いかけるフリをして結局、家族そろって割り込むなど悪質な例が頻発。雨の日にトイレでハンドドライヤーにぬれた足を無理やり入れ、乾かしていた女性が目撃されるなど、正式開園後が思いやられる事態となっている。