「地域の力」に注目 制度改革の先駆事例、介護予防に「集いの場」 (4/5ページ)

2014.9.15 06:59

昼の食事が済んで、思い思いに過ごす。奥では、99歳を最高齢に雀卓を囲む。男性参加者が多いことも特徴=栃木県那須塩原市のなじみ庵

昼の食事が済んで、思い思いに過ごす。奥では、99歳を最高齢に雀卓を囲む。男性参加者が多いことも特徴=栃木県那須塩原市のなじみ庵【拡大】

  • 午前8時半からなじみ庵と利用者宅を4往復し、この日、最後の送迎を終えた伊集院さん(右)

 会員の名言がある。「年寄りはね、『キョウイク』と『キョウヨウ』が必要なの」。教育と教養ではなく、「今日行くところ」と「今日用事がある」こと。なじみ庵が、その舞台になっている。

 ■要支援給付、29年度までに地域事業に

 ■ボランティアの力、どう引き出すか

 なじみ庵の会員は125人で平均年齢は78.8歳。介護保険で要介護・要支援の認定を受けている人は15%だが、「申請していない人も含めると、要介護か要支援くらいの人が3割弱」(飯島さん)という。介護保険の事業所ではなく、那須塩原市の補助金で運営されている。

 だが、市町村にとっては来年度以降、介護保険でこうした住民主体の「予防の場」を作ることが課題だ。制度改正で、要支援の人を対象にした通所介護(デイサービス)給付が平成29年度までに地域事業に移る。厚労省は事業の多様化を求めており、ガイドライン案では(1)事業所などが緩和基準で行うサービス(2)NPO法人などがボランティアらと作る集いの場(3)看護やリハビリなどの専門職が3~6カ月で行う機能改善や栄養改善-を示している。

「この町が好きか、生きて死んでいくこの町をどうするか…」

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