「地域の力」に注目 制度改革の先駆事例、介護予防に「集いの場」 (1/5ページ)

2014.9.15 06:59

昼の食事が済んで、思い思いに過ごす。奥では、99歳を最高齢に雀卓を囲む。男性参加者が多いことも特徴=栃木県那須塩原市のなじみ庵

昼の食事が済んで、思い思いに過ごす。奥では、99歳を最高齢に雀卓を囲む。男性参加者が多いことも特徴=栃木県那須塩原市のなじみ庵【拡大】

  • 午前8時半からなじみ庵と利用者宅を4往復し、この日、最後の送迎を終えた伊集院さん(右)

 ■高齢者の能力生かし「用事がある」で元気に

 「地域の力」が注目されている。高齢者が能力を生かし、支え手になることで、お仕着せでないサービスが広がる。介護保険の予防事業では来年度以降、ボランティアが主導する「集いの場」を作ることが市町村に求められている。早くから、住民力を引き出してきたNPO法人の取り組みをリポートする。(佐藤好美)

 栃木県那須塩原市の集合住宅に、「街中サロンなじみ庵」がある。朝9時には、高齢者がシルバーカーを押したり、家族に送ってもらったりで三々五々集まってくる。誰でも利用できるが、自力で来られない要介護や要支援の人には無料送迎もある。

 運転するのはボランティアの伊集院久志さん(73)。この日は午前8時半からなじみ庵と利用者宅を4往復し、2時間の間に分刻みで8人を送迎した。退職して1人暮らしの伊集院さんは「年も年だし、人を乗せるのは気も遣う。毎日だからスケジュールは窮屈だけど、それをこなす心地よさもある。仕事をするのと同じかな。体が弱くなったら無理だけど、参加することで人の役に立ち、喜んでもらえるのがいい」と言う。

72歳を最高齢に、4人が厨房に立つ

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