中小企業は
リーマン・ショック後の就職氷河期といわれたここ数年は、中小企業への就職が注目された。しかし、中小は知名度が低く、優良企業でも学生にとっては事業内容が分かりにくい。大阪府の担当者は「経済界が学生に中小企業への就職をすすめるのであれば、学生と保護者を経営者に会わせてほしい」と要望している。
また、景気回復による学生の「大手志向」に保護者の影がちらついているとの指摘もある。大阪府中小企業団体中央会関係者は、「大手志向はむしろ保護者に強い」と嘆息する。
中小企業は大企業と違い、採用活動に資金や人手を振り分ける余裕がないうえ、大学と単独で良好な関係を築くのも難しい。また、保護者の大手志向の背景には、中小企業の情報を得る環境が整っていないという課題もある。