半面、マイナビが約2千社に採用意欲を聞き取った調査(昨年8月)では、採用増を見込む企業の割合を業種別にみると、学生から「一番人気」の製造業は10.4%。スーパーなどの小売業(20.8%)や、ソフトウエア・通信業(17.5%)の方が高かった。同社は「学生の志望と求人の多い業種が合わないミスマッチが懸念される」としている。
大手志向が復活?
この状況に危機感を募らせているのは、大学や中小企業だ。私大などでつくる関西学生就職指導研究会関係者は、「業績が回復している輸出産業を中心に、公表ベースの採用人数を増やす大企業が増えているため、学生の大手志向が強くなっている」と語る。
パナソニックは事業構造を大変革するため、採用人数を26年度から倍増させる。ただ、採用数を単に増やすだけでなく、新設した「型破り選考」で、より幅広い人材を集める計画だ。