保育士が足りない。安倍政権が打ち出した待機児童の早期解消プランに沿って、全国の自治体が保育所の整備と保育士の確保に動いているためだ。責任の重さや待遇面での「ミスマッチ」により、保育士の資格をもちながら保育士以外の求職をしている人は全国で1万6千人に上るとみられ、厚生労働省は就業支援を強化する。
随意契約で社会福祉法人に
大阪市西区南堀江。落ち着きのあるおしゃれ感がある街として近年、若者の居住が増えている地域だ。地下鉄四ツ橋駅に近いなにわ筋に面した角地の更地に、私立保育所が建設される。
保育所は定員70人。大阪府茨木市の社会福祉法人、智恩福祉会が平成26年4月から運営する予定だ。587平方メートルの敷地は財務省が今年9月、国有地を智恩福祉会に随意契約で売却した。近畿財務局の担当者は「本来は商業向けの土地だが、入札より前に、管内すべての社会福祉法人向けに情報を提供した」と話す。