高まる経営責任の声
ただ、株主の不満解消にはほど遠いようだ。総会終了後、東京都葛飾区の男性(71)は「悪いことを早く報告しない社内風土があったのではないか」と指摘。横浜市の男性(73)は「『調査中だから答えられない』という回答ばかりで、何のための質疑が分からない。東芝株は祖父の代から長期保有しているが、売ることも考えている」と話した。25日の総会では、問題の調査のため決算などの事業報告ができなかった。調査結果の報告や決算の確定を受け、9月をめどに臨時株主総会を開く予定だが、株主の間には経営責任を問う声が高まっている。
■東芝の不適切会計をめぐる経過
時期 出来事
2015年2月12日 証券取引等監視委員会から報告命令、工事進行基準案件などについて開示検査
3月 下旬 インフラ関連工事の会計処理で調査が必要な事項が判明
4月 3日 社内特別調査委員会を設置
5月15日 社外の弁護士らでつくる第三者委員会を設置
29日 15年3月期有価証券報告書の提出延期を決定
6月25日 定時株主総会を開催
7月中旬めど 第三者委員会が調査結果を取りまとめ
8月末 15年3月期有価証券報告書の新たな提出期限
9月下旬までに 臨時株主総会を開催