シャープ相次ぐ誤算…中国で競り負け“在庫の山” 円安の追い風どこへ? (1/5ページ)

2015.2.15 07:06

厳しい表情で記者の質問を聞くシャープの高橋興三社長=東京都港区

厳しい表情で記者の質問を聞くシャープの高橋興三社長=東京都港区【拡大】

  • 決算発表の後、記者の質問に応じるシャープの高橋興三社長(中央)=東京都港区(栗橋隆悦撮影)
  • 決算を発表するシャープの高橋興三社長=東京都港区(栗橋隆悦撮影)
  • 記者会見に臨むシャープの高橋興三社長=東京都港区

 シャープの経営再建が、「2年目のジンクス」に陥ってしまったようだ。高橋興三社長の就任1年目の平成26年3月期決算こそ、最終損益は3年ぶりに黒字に転換したが、続く今期は当初の黒字予想から一転して赤字転落の見通しに下方修正した。高橋社長は「経営環境の変化に従来施策だけでは成長が困難になった」と述べ、主力取引銀行に“必達”を公約した中期経営計画の撤回を表明。5月をめどに抜本的な構造改革を盛り込んだ新計画の策定を目指すが、後手に回った経営の“スピード感”が試される。(松岡達郎)

 暗転

 「業績悪化を真摯(しんし)に受け止め、回復に向け不退転の決意で臨む」

 3日、東京都内で会見した高橋社長は、厳しい表情でこう語った。

 同日発表の平成26年4~12月期連結決算は、売上高が前年同期比3・1%減の2兆904億円、本業のもうけを示す営業利益は37・1%減の512億円。最終損益は71億円の赤字(前年同期は177億円の黒字)だった。

業績悪化の原因は、相次ぐ誤算と経営環境の変化への対応が遅れたことだ

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