米ラスベガスで9日まで開催された世界最大級の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」では、全てのものがインターネットに接続され、遠隔操作など、これまではできなかった高度な制御を可能にする「IoT(インターネット・オブ・シングス)」をめぐる競争に号砲が鳴らされた。テレビなど既存の商品に新たな魅力を与えるほか、ヘルスケア分野でも身体のさまざまな情報を集約し、健康管理の効果を高めようとする取り組みが始まっている。“スマートフォンの次”といわれる巨大市場に育てば、人々の暮らしを大きく変えそうだ。
コンテンツ拡充
「全てのものがネットとつながる環境が生活の中心になるだろう」
韓国サムスン電子の尹富根社長(CEO)は、CESの基調講演でこう強調した。
開幕前日の報道関係者向け説明会で、ソニー、パナソニック、シャープ、サムスン、韓国LG電子の5社全てがテレビを紹介したのが象徴的だった。フルハイビジョンの4倍の解像度の「4K」をそれぞれの技術で超えようとする高画質化もあるが、ネットに接続したスマート化についてもコンテンツの拡充などを競う。