5日午前の東京株式市場で、ソニー株が前日終値比で10%以上急騰し、2011年3月の東日本大震災以降初めて3000円台を回復した。さらに3269円まで上昇し、一時ストップ高となった。
前日終値の2769円に対し、この日の寄り付きは9.8%上昇して271円高の3040円とした。その後も値上がりが続き、午前11時ごろには18.1%、500円高い3269円まで上昇し、一時ストップ高となった。
2010年4月(高値3620円)以来、ほぼ4年10カ月ぶりの高値水準となる。3000円台の回復は2011年3月4日の3010円以来のこと。
ソニーは前日4日に今3月期の通期業績予想を修正し、営業利益が黒字に転換し、最終赤字は2300億円から1700億円に減ると公表。これが来期以降の復活への期待感となって材料視された。
ソニー株は東日本大震災前には3000円台をつけていたが、大震災以降はソニーの経営不振から値下がりし、2012年11月には700円台まで下げていた。アベノミクス開始以降は復活への期待感が材料となる形で上昇に転じ、巨額最終赤字が見込まれている今期も昨年夏ごろから2000円台に戻していた。