薬局の薬剤師には、日進月歩の抗がん剤治療についていく負担がある。だが、南区薬剤師会の川田哲会長は「がん患者さんはすごく不安感がある。薬局の薬剤師が副作用を理解し、丁寧な説明をすれば、患者だけでなく、家族の不安も軽減できる。かかりつけ薬局の役割は、どこまで親身に話ができるか、だ。患者の信頼を得るために力量を上げられないなら、薬局は淘汰(とうた)されても仕方がない」と言う。
同院は今年中に、臨床検査の値を処方箋に載せる。橋本副部長は「検査値があると、医師の処方の意図が分かり、ダブルチェックにも役立つ。究極の目標は患者さんの安心。地道な方法で切れ目なく情報を伝えられれば、他の病院も続く。地域の『標準』を作るのも市立病院の役割だ」と話している。