■日常生活や管理のサイトを開設
大腸がんやぼうこうがんなどが原因で、おなかに人工肛門・人工ぼうこう(ストーマ)を造設した人(オストメイト)ら向けの情報提供が増えている。必要な設備のあるトイレの情報のほか、日常生活のポイントなどを専門家がまとめたサイトも開設された。(寺田理恵)
毎日ケアが必要
便意や尿意を感じたり、我慢したりすることができないオストメイトは、便や尿をためておく袋(パウチ)と肌に張る面板からなる装具を腹部に装着。1日数回、たまった排泄(はいせつ)物を捨てたり、数日に1回、装具を交換したりするストーマケアを行う。
おなかの袋から排泄物を捨てるのに適した高さの汚物流しや便が漏れるなどの緊急時におなかを温水で洗い流せるシャワーなど、オストメイト対応設備も備えた多機能トイレが増えてきた。平成18年のバリアフリー新法施行により、対応設備の設置を義務付けられた施設が、旅客施設以外の公共的施設にも拡大されたのがきっかけだ。自治体のホームページなどで対応トイレの場所を示す地図が見られるようになった。