ストーマの模型と排泄物をためるための装具。袋の下部から処理する=東京都墨田区のアルケア【拡大】
オストメイトは身体障害者手帳を交付されていても外見からは分からず、本人も知られたがらない傾向がある。装具の使い方や生活上の困りごとは看護師にも理解されていない場合が多い。また、装具交換はかつて医療行為とされていたが、23年から介護職も行えるようになり、介護職からも問い合わせがある。
このため、サイトでは実践的な情報を記載した。例えば、病気や加齢で手指の機能に問題が生じた場合、装具を自分で扱えるかが課題となる。そうした際に介護・医療従事者が本人の機能を知る方法として、「缶入り飲料のプルトップが自分でスムーズに開けられるか」など、誰でも答えやすい質問をして確かめる方法が紹介されている。
執筆メンバーで認定看護師の渡辺千登世さんは「患者それぞれに合った選択ができるよう、均質な情報提供を心がけた。一工夫すれば温泉にも行けるので、ストーマに合わせて生活するのではなく、自分の生活にストーマを合わせてほしい」と話している。