鬱病、認知症にもチョコレート効果 大規模実証実験でBDNF増加 (1/2ページ)

2015.5.20 15:13

最終研究結果発表でBDNFの増加を報告する大澤俊彦教授

最終研究結果発表でBDNFの増加を報告する大澤俊彦教授【拡大】

  • 「チョコレートはもっと食べていい」と話す大澤俊彦教授

 チョコレートに含まれるカカオポリフェノールが血圧低下やコレステロール値改善に効果があることが分かった産官学共同で実施した「チョコレート摂取による健康効果に関する実証研究」。19日に都内で行われた最終研究結果発表では、カカオポリフェノールを摂取することで鬱病(うつびょう)や認知症との関係が指摘されるBDNF(脳由来神経栄養因子)が増えていることが報告された。

 実証実験を実施したのは愛知県蒲郡市、愛知学院大学、食品大手の明治。45~69歳までの市民ら347人(男性123人、女性224人)に4週間、カカオの含有量が70%以上のチョコレートを毎日25グラム食べてもらい、前後の血圧や血液成分を比較検証した。ここまで大規模な実験は世界的にも珍しいという。

 昨年11月の中間報告で発表された「チョコレートを食べた前後には精神的にも、肉体的にも活動的になる」という健康調査アンケート結果に注目。因果関係を探るために追加分析を行ったところ、4週間後には血液1ミリリットル中のBDNFが平均6.07ナノグラムから7.39ナノグラムに増えていたことが分かった。

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