夜中に突然、響き渡る赤ちゃんの泣き声。何をしても泣きやまず、寝不足が続いているという子育て中の親は多いだろう。赤ちゃんの睡眠時間は親にとってもリラックスタイム。赤ちゃんにぐっすり眠ってもらうにはどうしたらいいのか、専門家に聞いた。(油原聡子)
朝の太陽光で
「赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド」の著書がある、夜泣き専門保育士の清水悦子さん(35)によると、赤ちゃんが夜中に何度も起きて泣く「夜泣き」は、5、6カ月から始まることが多く、3歳くらいまで続く場合もある。
清水さん自身、長女(7)の夜泣きで苦労した経験を持つ。長女は6カ月頃から夜中、1時間おきに泣くようになった。夜泣きをすると、授乳しては寝かしつけるの繰り返し。「寝不足が続き、8カ月頃から自分が鬱に近い状態になっていた」と振り返る。
「何とか状況を改善したい」と子供の睡眠に関する論文を調べ上げ、たどり着いたのが「生活リズムと夜泣き」の関係だ。
人間には、夜になると眠くなり、朝になると目が覚めるという生活リズムがある。このリズムをコントロールするのが「体内時計」だ。体内時計とは、「時計遺伝子」の働きによる脳の機構で、睡眠やホルモン分泌など体のさまざまなリズムを調節する役割を担う。体内時計は24時間より少し長いリズムで動いており、1日24時間のリズムに合わせるには、朝の光を浴びてリセットする必要がある。