肝臓がんにラジオ波焼灼療法 患者の負担軽減、再発にも対応 (3/3ページ)

2015.8.23 07:21

ラジオ波焼灼療法の治療前のCT画像では矢印の部分に病巣が映る。治療後は造影剤で白く映った病巣の周囲まで、十分に壊死したことを示している(工藤正俊教授提供)

ラジオ波焼灼療法の治療前のCT画像では矢印の部分に病巣が映る。治療後は造影剤で白く映った病巣の周囲まで、十分に壊死したことを示している(工藤正俊教授提供)【拡大】

  • 工藤正俊教授

 工藤教授は「日頃から検診でC型肝炎ウイルスなどの感染をチェックしておき、発見されればすぐに肝臓専門医を受診することが大切だ。早期であるほど治療の効果が高くなる」と話している。

 ■ガイドラインでも外科と並ぶ選択肢

 肝臓がんは、C型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルスの感染による慢性肝炎や肝硬変から発症することが多い。最近では、脂肪肝など生活習慣病から発がんするケースも増えている。

 ラジオ波焼灼療法は、平成25年の肝がん診療ガイドライン(日本肝臓学会)の改訂で、外科手術による切除とともに「腫瘍が3センチ、3個以下」の肝臓がんの治療の第1の選択肢になった。

 日本肝癌(がん)研究会の全国追跡調査によると、5年生存率は「切除」が61.4%。「焼灼療法」は全国平均55.7%だが、近畿大では64.8%など施設によってばらつきがある。現在、積極的に導入しているのは東京大、順天堂大、近畿大の各病院や大阪赤十字病院など。

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