独自技術こだわったボルボとマツダ 常識を変えたクリーンディーゼルエンジン (11/11ページ)

2016.4.3 17:10

新開発ディーゼルエンジを積んだV40 D4。

新開発ディーゼルエンジを積んだV40 D4。【拡大】

 すなわちボルボの場合、輸入車市場全体でのシェアが4.75%であるのに対して、ディーゼル乗用車だけに限ったシェアではおよそ3倍となる。しかも3489台は昨年一年間を通したものではなく、後半の8月から12月までのわずか5カ月間の数字であることを考えると、この“シェア12.1%”には、大きな意味があるといえる。

 したがって、主力5モデルに一気にディーゼルエンジン仕様を設定発売した同社の戦略は成功したといえるのではないか。昨年世界販売台数50万台を達成したボルボは、2020年にその60%増の80万台をめざすという。規模の小さな企業のこうした独自の発想、独自の技術にこだわることから生まれた生き残り戦略は、ボルボにとって決して非現実的なものでないことを示している。

 (注:輸入車の実績数字は日本輸入自動車組合による)

 (ジャーナリスト 宮本喜一=文)(PRESIDENT Online)

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