しかも、ボルボのディーゼルエンジンの仕上がりは非常に優秀だ。従来、消費者が抱いていた音や振動が大きいといった負のイメージを完全に払拭したといえる。実に静かでなめらかに回転する。クルマにあまり関心のない人なら、ディーゼルエンジンだとは気づかないかもしれない。
むしろ、ガソリン車よりも低速域で粘り強いというディーゼルエンジン特有の動力性能のおかげで、日常の足としても非常に使いやすい。燃料消費性能もガソリン車を上回る(V40の場合は、2Lディーゼル仕様のJC08モードは20.0km/L、1.5Lガソリン仕様は同16.5km/L)ので、ユーザーはエコカーとしても胸を張れる。
こうしたクリーンディーゼルエンジン導入が功を奏し、ボルボの昨年1年間の国内登録台数は好ましい数字になっている。
輸入車の総登録台数28万4471台に対してボルボのそれは1万3510台。同社のシェアは4.75%。この中で、クリーンディーゼル乗用車の登録台数はと言えば、それぞれ、2万8834台と3489台となっている。つまりクリーンディーゼル乗用車のカテゴリーでは、ボルボのシェアは12.1%となる勘定だ。