このためパナソニックやシャープは、小型テレビのラインアップを強化。量販店でも、小型テレビの展示スペースを拡大し、在庫確保に奔走している。東京・有楽町のビックカメラ有楽町店では、2階テレビ売り場の最前列に16~24型までの小型テレビを展示している。
大型へのシフト苦戦
業界の試算によると、デジアナ変換サービスの終了に伴い、約150万台のテレビ需要が創出されるという。
デジアナ変換サービスを利用している世帯数は約105万世帯。そのうち半分の世帯でテレビを買い換えるとしているほか、2台目以降のテレビでデジアナ変換サービスを利用している約300万世帯で、100万台程度のテレビ需要が創出されると予想している。
2010年のピーク時には2500万台規模の年間出荷台数を誇った国内テレビ市場だが、現時点ではその反動もあって年間600万台規模。150万台といっても、3カ月分の需要が創出されるとあって、小型テレビを切り口に、需要獲得に動くメーカーや量販店が相次いでいる。