小型テレビ“活況”で品薄懸念 デジアナ変換終了 各社、大型へのシフト苦戦 (2/4ページ)

2015.3.20 06:35

小型テレビなどが並ぶ家電量販店のテレビ売り場。デジアナ放送終了で視聴できなくなり来店した客もいるという=19日、東京都豊島区のビックカメラ池袋本店

小型テレビなどが並ぶ家電量販店のテレビ売り場。デジアナ放送終了で視聴できなくなり来店した客もいるという=19日、東京都豊島区のビックカメラ池袋本店【拡大】

 デジアナ変換サービスは、2011年7月のアナログ放送停波に伴い、地上デジタル放送への移行時の混乱を避けるため、総務省からの要請によって、ケーブルテレビ事業者が提供してきた経過措置ともいえるサービス。ケーブルテレビの視聴者を対象に、地デジ放送をアナログ方式に変換し、ブラウン管テレビや、アナログ対応薄型テレビでも、そのままテレビがみられるサービスだ。

 サービス開始当初から、15年3月にサービスを終了することを発表していたが、サービス終了時期はケーブルテレビ局が決めることができ、終了日は分散している。

 最大手のジュピターテレコムでは、1月29日に、茨城県の土浦ケーブルテレビでサービスを終了したのに続き、2月中に16エリアでサービスを終了。3月末を待たずにサービスを終了する例も少なくない。

 全国的にみると、北海道、神奈川、福井、三重、奈良、徳島、福岡の7道県では、4月に入ってからサービスを終了するケーブルテレビ局が多い。これは、公職選挙法で選挙期間中の放送条件の変更が禁止されており、知事選挙が行われるこれらの地域では、4月にサービス終了がずれ込んでいる。なお、鳥取、島根、大分でも知事選が行われるが、これらの県では、選挙戦開始前にサービスを終了している。

 先行してサービスを終了した地域では、サービス終了直後に小型テレビの販売が急増するという結果がみられており、慌てて購入する例が目立つという。

 「デジアナ変換サービスを利用していた世帯では、テレビ画面は小さくてもいいとする高齢者世帯や、2台目以降の利用であるために小型テレビでいいという場合が多い。地デジ移行時には大画面化を訴求したが、今回は小型テレビの訴求が不可欠」という声もあがる。

パナソニックやシャープは、小型テレビのラインアップを強化

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