スマホ市場は昨年以降、中国の新興メーカーが台頭し、韓国サムスン電子がシェアを落としているが、電子部品メーカーは取引先の分散化に力を入れている。積層セラミックコンデンサーなどで高いシェアを握る村田製作所は、ほぼすべての端末メーカーや通信キャリアに納品しているという。
また「部品メーカーは生産設備を内製化しており、競合他社はまねできない」(同)。高い生産ノウハウを蓄積し、中国や韓国勢も部品分野に触手できないのが現状のようだ。
電子部品メーカーの15年3月期は好調に推移しているが、死角もある。ある電子部品メーカー首脳は「アップル・ショックを警戒している」と話す。
昨年発売した新型アイフォーンは買い替えサイクルと重なり史上最高の出荷となった。しかし、今年は反動減が予想されている。中国でのスマホ販売も伸びているが、全体の出荷が昨年より落ち込む可能性もある。このため、車載などスマホ以外の分野を伸ばせるかが各社の業績の分かれ目となりそうだ。