こうした中、コンビニ旋風の悪影響を受けていないのが、コーヒー専門店だ。スターバックスコーヒージャパンの14年9月中間期は、売上高が前年同期比9.9%増の700億円、営業利益が20.3%増の88億円といずれも過去最高を更新した。
主力商品「ラテ」の価格は、標準のトールサイズが399円と高めだが、「コンビニのコーヒーでファンの裾野が広がり、本格的なコーヒーを飲みたいと思うようになった消費者がスタバに流れた」(アナリスト)とみられる。
■缶コーヒーに打撃
対照的にあおりを食ったのは缶コーヒー。「コンビニコーヒーの登場で、市場を5%ほど食われたとみている」と嘆くのはサントリー食品インターナショナルの関係者。
巻き返すため14年9月、「プレミアムボス」(115円)を発売した。缶コーヒーの存在感を高めたいという狙いから、独自の新製法による「微粉砕コーヒー」をブレンドするなどしてコクを高めた。14年の販売目標300万ケース(1ケースは30本)をすでに突破、「400万ケース超の着地が見込める」ヒット商品となっている。