■商品の質向上 「オムニチャネル」本格化
--2014年を振り返って
「グループ全体をみると増収増益で推移している。通期(15年2月期)も、増収増益で着地するだろう。消費が飽和している時代なので、商品を安くするだけでは売れず、質を上げなければならない。昨年はプライベートブランド(自主企画、PB)商品のリニューアルなどを進めたのが的中したが、世の中の変化に合わせ、人間の潜在的な欲望を刺激していくことが重要だ」
--15年10月に予定されていた消費税の再増税が延期された
「続けて消費税率を上げるのは、消費環境に厳しいと、ずっと主張してきた。10月に再増税すれば、消費は激しく冷え込んでいただろう。17年4月の再増税に向け、新しい商品のリニューアルに力を入れていく」
--実店舗とネットを融合する「オムニチャネル戦略」を、15年秋から本格化する
「総合スーパーのイトーヨーカドーの商品であろうと、コンビニエンスストアのセブンイレブンの商品であろうと、グループ各社の商品をグループ内の店ならどこでも買えるようにする。本格的なオムニチャネルを導入する小売業は、世界で初めてだ」
--セブンイレブンに関しては、15年2月期も、過去最大の1600店を国内に出し、店舗数は1万7000店に達する
「16年2月期は前年を上回る1700店を出す。オムニチャネル戦略に対応するためにも、もっと増やしていかなければならない。まだまだ店を出せる場所はある。日本で出店が決まっていないのは、鳥取、沖縄の2県だが、いつかは出ることになるだろう」