【BUSINESS HACKS】
企業が抱える問題の解決を支援するコンサルタント。成果にコミットする彼らには、プロフェッショナルという言葉がふさわしい。では、コンサルタントはどのようにして最高のパフォーマンスを発揮しているのだろうか?
そんな疑問解き明かしてくれるのが、『マッキンゼーのエリートが大切にしている39の仕事の習慣』(アスコム刊)である。同書は、世界最高峰のコンサルティングファームと言われている、マッキンゼー・アンド・カンパニーの優秀なコンサルタントたちが日常的に大切にしている習慣を紹介したもの。プロとしてクオリティーとスピードの両方を追究する、マッキンゼーのコンサルタントが大切にしている習慣を、かつてマッキンッゼーのコンサルタントだった著者が披露している。
■会議中にあえて「ムダ話」をする
コンサルタントというと、日常的に接する機会がない人も多いだろう。だから、大切にしている習慣といっても特有のもので、自分には活かせない、と思われるかもしれない。しかし、紹介されている39の習慣は汎用的なものがほとんど。「やろう」と意識さえすれば、明日からできるようなものばかりである。
そのひとつが、習慣34として紹介されている『会議中にあえて「ムダ話」をする』。これは、会議の冒頭に主宰者である上司が近況を報告するような時間をつくり、その後、会議の目的とゴールイメージを確認して本題に入るようにするものである。ムダな時間を意識的に挟むということは、会議運営の面から言えば非効率なこと。しかし、著者は次の2点から、ムダ話の時間をつくることの意味を説く。