産業ガス大手の岩谷産業とセブン-イレブン・ジャパンは10日、燃料電池車用の「水素ステーション」を併設したコンビニエンスストアを展開すると発表した。東京都と愛知県刈谷市に2015年秋をめどにオープンする予定で、順次拡大する。
トヨタ自動車が燃料電池車「ミライ」の発売を今月15日に予定し、ホンダも15年度中の投入を計画する中、「究極のエコカー」とされる燃料電池車の本格的な普及には燃料を供給する水素ステーションの整備が欠かせない。このためコンビニの立地を生かして拡充を図るとともに、水素ステーションをより身近に感じてもらうのが狙いだ。
セブンはステーション用の液化水素から電気などをつくる燃料電池を店舗に設置。店舗での活用について検証を進めるとともに、一般の電気の使用量を減らして二酸化炭素(CO2)排出の削減にもつなげたい考えだ。
岩谷産業は産業用水素の市場シェア約55%を握る最大手の立場を生かし、水素ステーション整備を加速している。