会談冒頭、ロシアのプーチン大統領(左)と握手を交わす安倍晋三首相=15日午後、山口県長門市(代表撮影)【拡大】
一方、ロシアが極東開発を重視するのは、中国の経済圏に侵食されつつある恐怖感が大きいとされる。
インドの2倍近い広さがある極東連邦管区の人口は630万人程度にとどまるが、国境の南側に接する中国東北部の遼寧、吉林、黒竜江省は合わせて約1億人。ロシアの調査機関は、中国人の流入が今後も続けば、今世紀半ばまでにロシア人を抜き、極東で最大の民族になると予測している。
ロシアにとって中国は最大の貿易相手国だが、プーチン大統領は中国の極東“侵攻”を強く警戒していると指摘され、日本からの投資や技術移転で国土の均衡的な発展を図る構えだ。