会談冒頭、ロシアのプーチン大統領(左)と握手を交わす安倍晋三首相=15日午後、山口県長門市(代表撮影)【拡大】
多額の投資が必要なインフラ整備でも、ハバロフスク国際空港の近代化に参画し、ボストチヌイ港の石炭積み出し能力増強など港湾の機能強化に取り組む。
ロシアのガルシカ極東発展相は「お互い尊敬し、実りある経済交流を行えば、長年抱えた複雑な係争問題の解決にもつながる」と述べ、北方領土問題を解決するためにもこうした経済協力が必要だと力説する。
広大な国土を持つロシアの潜在力は大きく、地理的に近い極東は日本企業の有力な進出先になる。ただ、ロシアはあいまいな法解釈や煩雑な行政手続きなど事業リスクが敬遠され、「輸出や投資に慎重な企業が多い」(貿易筋)状況だ。
中国侵食に恐怖感
ロシア側も日本側の進出を促すため、支援センター設立の方針を打ち出すなど環境整備に乗り出したが、経済交流を加速するには政府間で企業活動を後押しする仕組み作りが必要になる。