実際、クレメント氏は「これまでは科学的根拠を示さないまま国民に指導してきた。しかし、研修を受けたことで、データに基づき説明できるようになった。これからは、モチベーションを持ってメタボ対策に取り組んでもらえるよう指導できると思う」と喜ぶ。
すぐに役立つ
1カ月の研修の最後には、帰国後に行う予防対策のプランを各研修生が発表した。国民の3分の1が運動不足で肥満も多いというスリランカから参加した医師のクムドゥ・バンダラ氏は「運動が体にいいという概念が国民になく、1人で運動していると変人扱いされる」と現状を説明した上で、「帰国したら約300人の国民を対象に1年間、運動プログラムに取り組んでもらい、データを取って運動の効果と重要性を啓発したい」と語った。
津下センター長は「意義ある国際貢献にするため、帰国後、すぐに役立つ内容になるよう心掛けている」と話している。