母乳で育てたい母親の団体「ラ・レーチェ・リーグ日本」の参加者には、長く授乳を続ける人が多い。大阪府高槻市の同団体リーダー、勝田繭子さん(38)は「勧めているわけではないが、子供のニーズに応えているうちにそうなった人が多い」という。
次の子を妊娠してもやめる必要はなく、馬場畑さんのように2人の子に同時期に授乳する「タンデム授乳」もよくみられる光景だ。ただ、妊娠中におなかの張りや出血があったり、母親の体重が減少したりしている場合は医師に相談することを勧めている。また、母親自身が授乳をつらく感じるなら、子供の気持ちも尊重しながら少しずつ離す場合もある。
気持ちをくんで
卒乳が広がる一方で、母親がリードして授乳をやめる選択もある。桶谷式母乳育児相談室では子供が1歳を過ぎて独り歩きしていることなどをめやすに、子供の気持ちをくみ取りながら日付をあらかじめ決定。子供に「これが最後のおっぱい」と説明してからたっぷりと授乳する。その後、マジックなどで乳房に顔の絵を描いて子供に見せ、儀式とすることもあるという。