初産年齢は毎年のように上昇し、厚生労働省の人口動態統計では平成25年には30・4歳と過去最高に。同病院でも、約10年前から35歳以上の分娩(ぶんべん)が増え続けている。高年齢になると分娩の異常が増え、出産直後からの頻繁な授乳が難しくなることも母乳が分泌しにくくなる一因だ。
ただ、年齢だけの問題ではない。妊娠・出産を控えた女性の食生活を啓発する社団法人「ラブテリ」代表で予防医療コンサルタントの細川モモさん(31)は、若い女性の過剰な痩せ願望が妊娠、出産、授乳に大きな影を落としている、と警鐘を鳴らしている。
「日本は先進国の中で、肥満よりも痩せが多い特殊な国。理想的な体形でも太っているといわれ、そうした傾向は小学4年頃から始まる。適切な食生活を営まなかったつけは本人ではなく、不妊や低体重児、母乳困難という形で子供にいってしまいます」