JICAの永野りささんは「現地の人と衣食住をともにし、当事者として解決策を見つけていきます。観光やロングステイでは得られない、やりがいがあります」と魅力を説明する。
語学力に自信がないが、熱意があるという人には技能ボランティア海外派遣協会(NISVA、(電)03・3506・7300)もある。同協会は日本財団の支援を受け、平成16年12月に設立。現地では通訳が付く。小柳津浩之事務局長は「自動車整備から溶接、縫製、農業指導まで求められる能力は幅広い。主婦の方が縫製や料理を生かして赴任した例もあります」。
条件は原則として派遣時点で50~69歳、健康、家族の賛同など。派遣先はフィリピンやインドネシアなど東南アジアが中心で、25年12月末までに累計273人を派遣、うち女性は3~4割に上る。期間は原則1年、最長で2年。小柳津事務局長は「楽しいことばかりではないが、多くの苦労が笑顔に変わります」と話す。
柔軟な姿勢で
短期派遣の団体もある。日本シルバーボランティアズ(JSV、(電)03・5835・5735)は中国政府関係機関と提携し、中国への1週間から10日程度の短期派遣を実施。果樹や野菜の栽培方法など農業関連が多いが、生産管理や汚水処理などの技術者も派遣している。ベトナムなど東南アジアを中心に原則1年で日本語教師も派遣している。