電車の色にはこんな意味があった 「赤」は営団地下鉄と東京都で取り合いに? (4/5ページ)

2017.6.11 13:08

JR東日本のE233系電車。同型の車両でも路線によって帯の色を変えている(出典:Wikipedia)
JR東日本のE233系電車。同型の車両でも路線によって帯の色を変えている(出典:Wikipedia)【拡大】

  • 東京の地下鉄路線図。車両にも路線カラーを採用し統一している(出典:東京メトロ )
  • 京王電鉄井の頭線3000系。レインボーカラーの元祖(出典:Wikipedia)
  • 湘南新宿ラインと上野東京ラインは帯の色が同じ。行き先を確認して乗ろう(出典:Wikipedia)

 自動車はユーザーの好みに応じて色を用意する。メーカーとしては、車体の造形に似合う色、特徴的なラインが引き立つような陰影などを考慮するだろう。ユーザーはいくつか用意された選択肢から好きな色を選ぶ。気に入った色がなければ、塗装工場に依頼して塗り替えてもいい。しかし、鉄道車両の色は好みというより、機能が重視される。「旅客案内」「誤乗防止」「ブランドの主張」などだ。

 七色の塗り分けも「楽しさの演出」、すなわち「企業イメージアップ」という機能に含まれるといえる。「全ての色をそろえたい」という模型ファンのコレクション魂をくすぐるという理由は……どうだろう。模型メーカーにとってありがたい話ではある。

 「安全のため」という理由もある。列車の接近を知らせるために、前面に白や黄色の帯を入れる。これは警戒色と呼ばれている。井の頭線の3000系が色つきのマスクをつけた理由は、銀色だけだと遠くから列車の姿を認識できないのではないか、という心配があったからかもしれない。

湘南新宿ラインと上野東京ラインが気になる

 ところで、首都圏の鉄道路線の色で、気になることがある。湘南新宿ラインと上野東京ラインだ。東海道本線方面と、東北本線(宇都宮線)・高崎線に直通する電車は、どちらも同じ色。銀色の車体にオレンジと緑色のラインが入っている。ほぼ同じ経路を走っているとはいえ、東京駅に行こうと思ったら新宿経由だったり、その逆だったり。車体の色がアテにならない状況がある。

せめて帯の色を変えるくらいの工夫はほしいが…

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