【被災地へ 石油列車】JR貨物、継承される鉄道魂 「自分も物資輸送に全力を」 (1/3ページ)

2017.3.6 06:40

JR貨物で運転士として働く千葉健登さん=青森市
JR貨物で運転士として働く千葉健登さん=青森市【拡大】

  • 横浜市の根岸駅を出発し、新潟、青森を経由して26時間かけて盛岡貨物ターミナル駅に到着したJR貨物の「石油列車」=2011年3月19日午後、岩手県盛岡市

 「次に災害が起こったときに自分も物資輸送に全力を尽くしたい」

 日本貨物鉄道(JR貨物)で運転士を務める千葉健登さん(25)は高専から岩手大学工学部に編入。同大学卒業後の進路を物流関係に絞り、第1志望だったJR貨物に入社を決めた。今、青森総合鉄道部所属の運転士として、管内各所に物資を届ける毎日にやりがいを感じている。

 毎日にやりがい

 岩手県奥州市水沢区は、北上川に沿って国道4号線が通り、東北本線、東北自動車道、東北新幹線も並走する交通の要衝。特に東北本線は北海道、東北と首都圏を結ぶ物流の大動脈で、頻繁に通過するコンテナ貨物列車は付近の住民にとってなじみ深い存在だ。

 「母はぐずっている僕を抱きあげて、家の前を通る貨物列車を見せてあやしたそうです。通学時に踏切で引っかかるのはたいてい貨物列車で、頭にきたこともありました」。千葉さんは生まれ育った水沢の思い出を語る。

「太平洋側が被災してもレールがつながっていれば貨物列車は走れる」

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