JR貨物の運転士を養成する中央研修センター(東京都品川区)。そこには、非常に珍しい機関車のシミュレーターが設置されている。まさに貨物列車の「電車でGO!!」。初挑戦の記者がやってみた。
まさに本物の迫力
中央研修センターにはシミュレーターが計4台ある。新形式機関車2車種(EF210、EH500)と国鉄型1車種(EF81)、ディーゼル機関車1車種(DE10)。平成6年10月に運輸大臣(当時)の指定を受け、運転士の養成や教師研修などを行っている。
記者が挑戦したのは、新形式シミュレーターのEF210だ。運転席前面に設置された大型モニターに映る景色を見ながら、実車と同じ運転台を使う。さっそく運転席に乗り込むと、圧力計、速度計、電流計が目に入った。まさに本物だ。
「右側がアクセルに当たるマスターコントローラー(マスコン)、左側がブレーキです」。JR貨物の運転士経験者の職員から基本的な操作方法を学ぶ。何事もなければ、この2つのレバーだけで運転できるはずだという。運転士を養成する機械だけあって、何事もないはずがないのだが…。恐るおそる右側のマスコンを手前に引いた。