グループの出発点は、転勤者の留守中の住宅の管理だった。もともと転勤で空き家となる期間、ほかの人に賃貸する事業だ。そこから社宅管理などに派生し、住宅関連事業を強化するなかで、緊急駆けつけサービスを手掛けるようになった。
東京ガスと組むプレステージ・インターナショナル(東京)は、車の故障やトラブルに駆けつける自動車保険会社のロードサービスを請け負ってきた。コールセンターなどの仕組みを活用し、対応する対象を車の困り事から、家の困り事に広げた。
電力業界との提携を交渉中という同業のジャパンベストレスキューシステム(愛知)は、バイク向けロードサービスが事業の原点だ。
どの企業も、困り事に直面した場面に対応する事業を展開し、ニーズに応じて派生させてきた。そのなかで緊急駆けつけサービスに行き着き、互いに競争し合うようになった業界だ。
自由化の波
そんな住宅業界の“黒子役”とエネルギー業界の結びつきは今後、どんどん強まっていきそうだ。