東電・中部電、大再編に発展か 火力提携弾みに販売統合? 勢力争い激化 (1/4ページ)

2016.1.19 06:35

茨城県東海村にある東京電力の火力発電所。中部電力との提携の行方が注目されている(東電提供)

茨城県東海村にある東京電力の火力発電所。中部電力との提携の行方が注目されている(東電提供)【拡大】

 4月からの小売り全面自由化で大競争時代に突入する国内電力市場。大手電力と新規参入の「新電力」が入り乱れる勢力争いの中で、注目されるのが電力首位の東京電力と3位の中部電力の火力提携の行方だ。両社が昨年春に踏み出した火力発電事業の共同化は、販売を含めた統合に発展するとの見方がある。実現すれば、強力な事業基盤を持つ新時代の“メガ電力”が誕生することになり、新電力を含めた電力再編の呼び水になる可能性がある。

 価格競争力に脅威

 昨年春から始まった東電と中部電の火力分野の提携は、燃料の調達から発電所の新設・更新までを共同で展開するものだ。まず折半出資で新会社「JERA(ジェラ)」を設立し、火力発電新設についての窓口を一本化した。昨年10月には、両社の燃料輸送部門と外部向けに販売する燃料トレーディング部門をジェラに移管。今年7月には既存の海外発電事業などもジェラに集約する。2017年春には、既設の火力発電事業の統合の是非も判断する方針だ。

 火力発電の燃料となる液化天然ガス(LNG)の両社の年間調達量は計約4000万トンに達し、日本全体の調達量の4割以上を占める。LNGの共同調達による規模拡大を武器に価格交渉力を高め、購買価格を低減できるメリットは大きく、発電コストの大幅な低下が期待できる。

なかには東電との将来の経営統合の可能性を勘ぐる声さえもある

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。