衣食住の工夫で職場や家庭での暖房使用を控えるウォームビズが2日にスタートした。クールビズに比べるとまだまだ認知度は低いが、2011年の東日本大震災と福島第1原発事故以降、企業や消費者が節電への意識を強めるなかで、少しずつ浸透している。ウォームビズを衣料品販売などにつなげたい百貨店などによる商戦も本格化、新商品投入にも力が入る。
ウォームビズは、暖房時の室温が20度でも快適に過ごせる生活スタイルを目指し、環境省が05年から提唱しており、今年で11回目(期間は来年3月末まで)だ。暖かく感じる機能性素材を使った服を着たり、体が温まる食べ物を取ることを提案。一人で暖房を使うのではなく、家族が一つの部屋に集まったり、外出したりする「ウォームシェア」も薦めている。
その推進には、小売りなどの業界団体も積極的に協力。日本百貨店協会の全会員店(82社224店舗)は、11月から空調温度の緩和や照明の消灯を実施。元プロ野球選手の稲葉篤紀さんと元体操選手の田中理恵さんが店内放送で理解を求めている。