ウォームビズ商戦本格化 認知拡大へ着こなしと電気代節約アピール (4/4ページ)

2015.11.16 06:15

高島屋が今年初めて販売する天然素材100%の「カシミヤ・シルク肌着」

高島屋が今年初めて販売する天然素材100%の「カシミヤ・シルク肌着」【拡大】

  • 三陽商会はジャケットとニットベストのトータルコーディネートでウォームビズを提案する

 アパレル大手の三陽商会も、実用性や質感と価格の両立を図っている。今年は高級紳士服ブランド「マッキントッシュ フィロソフィー」の「トロッターシリーズ」に、吸湿発熱機能を備え、より暖かく感じるジャケット(税抜き4万円)を追加。ジャージー素材のためソフトな風合いで、体に吸い付く感覚でストレスなく着られる。併せて3種類のニットベスト(1万4000~6000円)も発売。「トータルコーディネートの提案で需要を取り込みたい」と意欲を見せる。

 認知度上げる余地

 環境省が昨年行った調査によると、ウォームビズの認知度は70.8%とクールビズの92.5%を依然、下回る。もっとも、認知度が低い分、工夫の余地があるのかもしれない。

 消費税率が引き上げられるなか、消費者はますます生活防衛に走っており、衣料品販売の低迷は続くとみられる。単価をアップさせるのは容易ではない。

 ただ、増税で消費者が電気代節約への意識を高めることも予想される。各社には、衣料品購入が「着こなす喜び」と電気代節約の両面で意味があると思わせる工夫が求められる。

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