ウォームビズが普及すれば、過剰な暖房の使用が減り、二酸化炭素(CO2)排出を抑制できる。省エネルギーセンターによると、一般家庭では冷房の設定温度を27度から1度上げれば年間約5.9キロのCO2排出を削減できるのに対し、暖房を21度から1度下げると削減量は約25.7キロに達する。日本では地域にもよるが、冷房以上に暖房を使う機会の方が多いため、より効果が得やすい。
一方、ウォームビズの経済効果は、衣料品だけでも相当な額にのぼるとみられる。このためアパレルや素材、小売りといった関連業界は、機能性素材を使った商品を中心に品ぞろえを増やしている。
高額商品も充実化
機能性素材の代表格といえば、カジュアル衣料のユニクロが展開するヒートテック。今年は保湿となめらかさを実現するため、13年から女性用肌着に配合していた「ツバキオイル」を男性用にも使用。肌着のほかセーターやジーンズも展開し、過去最多の320種類を取りそろえた。