旅行ツアーに異変
関空の欧州便離れは、関西の旅行会社に波紋を広げている。欧州向けのツアーはリピーターが多いのが特徴で、1人当たりの単価も高く、旅行会社にとってドル箱商品だ。
現在、欧州向けのツアーは8~10日間の日程が主流となっている。通常は往復の航空便は同じ航空会社を使用するため、デイリー運航しているかどうかは重要な要素となる。航空機が飛ばない日はツアーの出発日や帰国日にあてることができないため、行程を組む上で制限がそれだけ多くなる。
ある旅行会社は「関空でこのまま欧州線が減り続けると、(旅行料金アップにつながる)成田経由のツアーを増やすしかなくなる」と嘆く。
欧州便の減少傾向を受け、欧州向けツアーで中東路線を乗り継ぐケースも増えてきた。関空の場合、デイリー運航しているエミレーツ航空のドバイ線やカタール航空のドーハ線などを乗り継いで欧州に行くパターンだ。