「コスト削減活動は全員の手柄です」
--それがアテンザから始まる一連のいわゆるZoom-Zoomな製品ということですね。
そうです、2002年5月に発売したアテンザがZoom-Zoomの第1号です。このモデルの主査を務めたのが現在会長を務めている金井誠太です。この2002年以降、業績は回復軌道に乗りました。これには輸出に有利な円安という為替の環境に助けられた側面もあります、当時の生産体制の前提は国内中心でしたから。そんな状態のまま、リーマンショックが来たというわけです。
このリーマンショックに打ち勝つためには、付加価値を持った技術と製品の開発を心がけ、販売促進費に頼らなくてすむ、収益率の高いクルマを開発すべきだと、改めて認識しました。しかもこうしたクルマ造りをしながら、円高の環境下でも利益を確保しなければなりません。そこで必要になるのは、より高度なクルマを、従来のクルマよりも低いコストで造ること。現在のマツダの「モノ造り革新」「技術革新」の具体化はここから生まれました。
--モノ造り、技術革新ということばは、マツダに限らず、どの企業でも掲げる方針ではありませんか。