マツダ全社員が危機感を持っている
--スカイアクティブという新しい技術を盛り込んだ製品がヒットし、マツダの業績も好調に推移していますね。
確かに昨年あたり、マツダは順風満帆、絶好調というのがおおかたのメディアの論調でした。広島で頑張ってきた企業が、ついに成功をおさめた、円高を克服して成功した代表的企業のように言っていただきました。
ところが、スカイアクティブ車の投入から3年たった今年になるとその論調が変わって、「今度は踊り場を迎えられましたネ」とメディアからは言われています。これは事実でしょう。業績の数字を見てもそうなっていますから、社内では全員が危機感を持っていますよ。
2012年以来3年間に新型車を6車種発売しました。たまたま、それらの好調な状態が続いるだけです。今は一段落しています。だから今は、全社を引き締めています。このままでは危ないんじゃないか。したがって、次期中期計画の3年間、あるいは今年を含めれば2019年までの4年間の生産販売戦略を策定している最中です。全員が危機感を持っています。
事実、ボーナス交渉の席でも、組合の人たちから心配の声が上がります。「がんばろうや」「できることはなんでもするから」といった声です。これほどの危機感をみんなが持っている、それが社内の状況ですよ。順風満帆でもなんでもありません。