マツダ「RX-VISION」市販化へ熱い思い “魂動”生みの親「絶対に実現させる」 (1/4ページ)

2015.11.2 06:30

「RX-VISION」に込めた思いを語る、デザイナーの前田育男氏=東京ビッグサイト(撮影:大竹信生)

「RX-VISION」に込めた思いを語る、デザイナーの前田育男氏=東京ビッグサイト(撮影:大竹信生)【拡大】

  • マツダ独特のカラー「ソウルレッド」が映える「RX-VISION」=東京ビッグサイト(撮影:大竹信生)
  • マツダ「RX-VISION」のインテリア=東京ビッグサイト(撮影:大竹信生)
  • マツダの「RX-VISION」=東京ビッグサイト(撮影:大竹信生)
  • マツダの「RX-VISION」
  • マツダの「魂動デザイン」を反映させた新世代のラインアップ
  • 1967年に発売した「コスモスポーツ」を通じて、世界で初めてロータリーエンジンの実用化に成功

 10月29日に開幕した東京モーターショー2015で世界初公開された、マツダのロータリースポーツコンセプト「Mazda RX-VISION」。デザインチームを指揮する執行役員デザイン本部長の前田育男氏は、ブースを囲んだ大勢のファンの前で「このクルマのターゲットユーザーは私。夢で終わらせるつもりはない」などと市販化に向けて熱い思いを語った。(文・大竹信生)

 いまのマツダのラインアップに共通して導入しているデザインテーマ、「魂動(こどう)」を生み出したデザイナーの前田氏。もちろん「RX-VISION」も彼の作品だ。「私がいまのポジションに就いたのが2009年。単純にカッコいいクルマを作りたいとずっと思っていました。デザインチームのトップに立たないとすべてをディレクトすることはできないので、『チャンスが来たぞ』と思いましたね」と就任当時を振り返る。

 『魂動』というテーマを決めるのに1年

 前田氏が「魂動デザイン」で追及しているのが“クルマに命を与える”ことだ。

 「最初の1年はデザインをどういう方向に振ったらいいのか悩みました。『魂動』という名前も、決めるまでに1年かかりました。自分のこれまでのキャリアとやりたいことを2文字で表現することは、簡単にはできない。テーマワードを見つけ出すために何度も自問自答しました。『自分は何をやりたいんだろう』『マツダってどんな会社なんだろう』と考えて導き出した答えが、やはりクルマは友達や家族、恋人みたいな存在なんだと。だから、ただの冷たい鉄の箱ではなく、命あるものであってほしい。『これだな』と思いましたね」。

 いまでは「魂動デザイン」を取り入れた市販モデルは6車種まで拡大した。

「ロータリーエンジンは、我々があきらめればこの世から消えてしまう」

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