「ボディ側面の反射もぜひ見ていただきたい。見た目はシンプルだけど、そこにエモーショナルな光を発する仕組みを入れました。シンプルな形で、日本の美意識を反映したかった。今の日本のクルマは、もうこれ以上足せないというほど、いろんなエレメントを重ねていきます。私は逆に、そういった要素を削り落として出てくる緊張感や色気を表現したかった。日本人女性の美しさをやわらかいフォルムに取り込んでいるのです」
「フロントのデザインは、『RX-7』のオマージュを少し取り入れています。リアはマツダのロータリースポーツのヘリテージである4灯丸型のテールランプを採用しています。奥のほうを見ると、これは言っていいのかな…、トランスアクスルがあるんです。マシンらしさを出すために、ちゃんと見えるように作っています」
ちょっとしたサービスもあった。「インテリアもかなり作り込んでいます。今回は開けない予定でしたが、ぜひ見ていただきたいのでお見せします」とドアを開けると、マツダ独特の「ソウルレッド」が映えるマシンは一斉にフラッシュに包まれた。