同社はマグロや豆乳の濃度が濃い自家製豆腐、天然に近い環境で養殖したタイなど厳選食材を使用し、店内の雰囲気や店内の調度品にもこだわる。それに見合った評価を得るには何が足りないのかを究明する必要があった。
そこで25年2月、社会学や心理学などの学術的知見を用いて消費者の行動を分析する「大阪ガス行動観察研究所」(大阪市西区)に調査を依頼した。その結果、接客係の気配り、丁寧さ、温かさなど「おもてなし」の部分が弱いと指摘されたという。
接客係の対応力の向上には切磋琢磨の場が必要として、社内コンテストを再びよみがえらせ、年1回の社内の一大イベントとして位置づけた。
ブランド力で生き残る
外食産業は苦戦を強いられている。カフェなどでアルコール類を提供する「ちょい飲み」サービスが広がるとともに、自宅で飲食を楽しむ「宅飲み」が人気となるなど飲酒スタイルの変化の影響で、とくに酒を提供する形態の外食店は不振に陥っている。