こうしたきめ細やかな対応が実り、ヨドバシ・ドット・コムの売上高は今年度、1000億円近くに到達する見通しだ。
高い成長を背景に、投資も増やす。急増している受注に応えるため、川崎市に所有する自社倉庫を増築し、2年後に延べ床面積約25万平方メートルの巨大物流拠点として生まれ変わらせる。倉庫規模は、アマゾンが日本国内に持つ最大の物流拠点「小田原フィルメントセンター」の約20万平方メートルを5万平方メートル上回り、ヨドバシのネット通販事業に懸ける意気込みを裏付ける。
ネット通販で最も重視されるのは、商品が自宅に届くまでの配送速度だ。ヤマダ電機は午後3時までにネットで商品の注文を受けると、近隣の店舗から社員が即日配送するが、このサービスを受けられるのは店舗営業時間内に限られる。
ビックカメラも一部地域・商品を除いて日本全国送料無料サービスなどを導入しているが、大型商品が届くのは出荷から2~7日後という制約を抱える。