■バニラ・エアの15年度黒字化は可能
--羽田の国際線の発着枠が増えたことで業績にも好影響が出ている
「昨年3月から欧州便やアジア便を中心に11便が増えた。当初は一気に増枠となることに不安もあったが、ほぼ想定通りにいっている。国内各地から乗り継げる利便性の良さが受け入れられているようだ。昨年、訪日外国人は1300万人を超えたが、これにも羽田の増枠が貢献した」
--訪日客数の増加も業績に貢献している
「訪日客数の増加によってアジアや北米方面からの旅客が増えた。国際線における海外販売比率は上期(2014年4~9月)に44%まで上昇し、この年末年始には51%に達した。昨年、エイチ・アイ・エスと合弁で訪日旅行の新会社を立ち上げたことで、今後は訪日客による国内線の利用も増えるだろう。日本でも観光産業の重要性が認められ、良い方向に向かい始めている」
--LCC(格安航空会社)間の競争が激しい。グループ内にもピーチ・アビエーションとバニラ・エアの2社が併存しているが
「2社はそれぞれ本拠地を関西空港と成田空港に置き、すみ分けはうまくできている。ピーチは13年度に初めて黒字化し、次はバニラだ。今年度は当初の搭乗率が50%前後だったが、現在では80%を超えている。搭乗率が上がれば、収益性は向上する。15年度の黒字化は十分に達成可能とみている」